クラリネットを吹いている私が今から20年ほど前に録音の仕事をした話です。
録音は、場所もやり方も、楽器の編成によってスタジオ、音楽ホール、何人かで一緒に、一人でヘッドホンしながらなど様々なのですが、今回はオーケストラ編成での話です。
会場は、都内のとあるホールでした。確か、録音開始の1時間くらい前に行ったかな?
受付で楽器と名前を言って、楽譜を受け取り、控室で音出しと譜読みをします。他の奏者たちも続々と集まって来て、個々に音出し・譜読みをします。
楽譜は当日、その場で渡されるので、事前の練習はできません。
曲のタイトルはCMメーカーの会社の名前、
現代曲風で、結構難しかった。
時間になったら、呼ばれた順番に並んでステージに移動します。
クラリネットやフルートなど木管セクションがちゃんと2人編成で、クラリネットの楽譜も2パートに分かれています。しかし、本来オーケストラでは大所帯のバイオリンも数人くらいでした。そこら辺は、あとで編集して大人数に聴こえるようにするんだそうです。
そこから指揮者が登場して、合奏をします。
数回通したところですぐ録音に入ります。
その時は1時間くらいで録音が終わって帰ることができましたが、OKが出るまで続くので、何時に終わるか分からないという仕事です。
私が受けた仕事は1回いくらだったので、早く終わればそれだけ時給単価が上がります。
終わったら楽器を片づけて、現金でギャラを受け取って解散になります。
報酬は、経験値に応じて値上がりをするというシステムで、スタートは2万円でした。1回でもそこでお仕事すると、演奏家リストに入れてもらえるので、また機会があれば声がかかるようになります。
こういう仕事が沢山あったらいいよね、って一緒に参加したクラリネットの先輩と帰り道に話したのを覚えています。フリーランスは辛いです(笑)
当時、録音を盛んに行っていたその会社(事務所)も今はアナログな楽器の録音の仕事はめっきり減って、今は会社が無くなったか名前が変わったか、、、
録音の翌週、何も予定がない土曜日に遅くまで寝て起きてテレビを付け、「王様のブランチ」を見てたら、自分が演奏したCMが流れていて、不思議な感じがしたのを覚えています。(いつどの番組で放映されるかは知らされません)
弦楽器はしっかり豪華大編成編集されておりました。
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